コラム


薬と人体とエネルギーワーク

現在の薬学水準では、薬の効果は、おおむね血液中の自由な薬物量に相関すると考えられています。

 

ここでいう自由な薬の状態というのは、専門用語で”遊離”型といい、薬は血の中では、蛋白などと結合した薬=結合型(注1)と遊離型が存在します。このうち結合型は組織(患部)に移行できないので薬の効果を示さず、遊離型の薬=自由な薬が組織に移行し薬効に寄与すると考えられています。

口から服用する薬(注2)の場合は、食道→胃→腸と流れ、おおむね腸から吸収され肝臓で1回目の代謝(分解)を受けて全身を巡る血の流れに乗り、結合型と遊離型の薬にわかれます。ところが、人体というものはよくできていて、司令塔である脳がダメになっては困るので、頭を含む全身に繋がっている血管でありながら、その血の中身について脳に入る手前に、まるで関所のようなところを設けており、脳を巡る血管に入ってもよろしい、入っちゃダメと振り分け作業をやっているのです。遊離型の薬であっても、その関所のチェックは厳しく、脳を巡る血管に入れないお薬も多いのです。そんな中、脳に取り込んでもよろしいと許可された薬を便宜上”中枢に作用するお薬”とし、入れない”末梢に作用するお薬”と分けて呼んでいます。

 

このように中枢が人体の司令塔であり、ダメになっては困るので身体の中でも特にとても保護されている部分であるという大まかなことはわかっていますが、中枢がどのように何を使って他の中枢部位や末梢に指令を出しているか、まだまだわかっていない部分があるのが現状です。しかし、抗うつ薬のように人の情動にかかわる中枢に主に作用する薬だけでなく、パーキンソン病薬のように振えを抑える薬であっても、副作用を含め薬理作用から推察すると、中枢に作用するお薬はたいてい 人の情動 に何らかしらの影響を与えていることがわかります。

 

何故かわからないのですが、エネルギーワークでエネルギーの流れを調整すると、中枢もエネルギーの流れが良くなってしまいます。エネルギーが流れると組織が活性化され、揺さぶられ、停滞していたものが大きく動き出すことがあり、それが肉体的に大きな変化を起こしたり、精神面では、激しい感情をわき起こしたりすることがあります。感情解放は、前進するためにとても大事なことではあるのですが、病的背景の無い方でも、この感情に向き合うのは本当に精神的に相当苦しいものです。また、このように大きな感情が湧き出ると情動に影響を及ぼす可能性のある薬を服用している場合、服用していない場合よりもさらに激しい感情が沸き起こることが考えられます。それ故、当方では、通院中や服薬中の方、また精神的に不安定な方には、安全面を考慮して、セッションをお引き受けしないこともあるのです。しかし、もしセッションのご希望がおありということであれば、どうぞご遠慮なくご相談くださいませ。

 

(注1)結合率は薬によって異なります。血中蛋白結合率99%というような健常人なら単純に考えると例えば有効成分100mg中 1mgしか薬効に寄与しないという薬もあります。(注3)このような薬の場合、低アルブミン(蛋白)血症の方が服用されると効果が出すぎ、副作用が強く出る傾向があるので、血液検査は単に病状の把握だけでなく、薬の投与量や薬自体を投与すべきかを決定するのにも重要な役割を果たしています。

(注2)下剤など大腸に局所的に作用するようなお薬など、内服しても身体にほとんど吸収されず効果を示すものもあります。

(注3)内服薬の場合は、血中に入る前に肝臓で代謝を受けるので、蛋白結合率が99%の場合有効成分100mg中遊離型の薬は1mgよりもはるかに少ない量しか血中に無いことになります。